『凍』 の山野井夫妻
1ヶ月くらい前から昼休みに少しずつ読んでいた『凍』。ヒマラヤの登山シーンが多いので自分にはあまりピント来ないところもありますが、主役(というのは語弊があるか)は、日本の先鋭的クライマーの山野井泰史・妙子夫妻で、壮絶なクライミングを描いているノンフィクション作品。沢木耕太郎作品はもう10年も前に『深夜特急』に触れた以来、久しぶりに読みました。
(ちなみに、この本を知ったきっかけはポッドキャストで聞いている大竹まことゴールデンラジオで"きたろう"さんが推薦していたからという単純な理由・・・。)
山野井さんのことは登山雑誌やテレビのドキュメンタリーで多少見聞きし、「凍傷を負っても果敢に山に挑む夫妻」として世界的に注目されていることは知っていました。この本はヒマラヤでの極限のクライミングを描く。雪崩・墜落・凍傷など壮絶な描写です。(正直そういう状態にあまりにも縁遠い自分には全く実感がわかない面もある)
山野井泰史さんについては、ちょうど昨年9月17日の夜のニュースで「奥多摩でジョギング中に熊に襲われて顔面・右手を約90針縫う大怪我をおった」ことも知り、唖然としたことがあります。
ハセツネコースにも近く、このニュースを聞いて翌月のハセツネ本レースへひるんでしまったのは僕だけではないはずです。
幸い命に別状はなく、その後、ブログ「山野井通信」などでもお元気に山を登る様子が報告されていますが、いや~本当に壮絶な人生だなぁと感じています。
ブログを見ると怪我の1週間後には
「生きている熊に触れられるなんて・・・感動、言葉が適切ではないと思いますが、貴重な体験をしたような気がします。野生動物を嫌いにもなっていません、また山のへの興味も失っていません。僕は回復したら岩に登り、山に登りそして自然を満喫することでしょう。」
と語っています。何という・・・・・・・。
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本の中では山野井夫妻の生き方に感銘を受けました。本当に「打たれ強い」というか元来持って生まれた精神力が人並みはずれたものがあるみたい。泰史さんは幼い頃からの天性の山岳感覚、また妙子さんの性格はひょうひょうとしている頼もしい様子が伝わってくる。動物好きな二人の奥多摩で暮らしぶりなども興味深いところがありました。
今後のお二人の活躍がますます楽しみになりました。
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