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2009年8月 4日 (火)

南アルプス縦走記

4日間の夏休み休暇をとって7/30(木)~8/2(日)まで、親父と南アルプス方面に縦走に出かけました。なかなかの強行日程でしたが事故や怪我なく無事に帰ることができてほっとしました。

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■1日目  7/30(木)5:00→14:30奈良田ダム~農鳥岳~農鳥小屋

深夜1時に奈良田に到着し車内とテントで仮眠。丸山林道下の駐車場には車4台ほど。朝起きても天気はくもりでガス気味。このまま登るしかないかと少し憂鬱。

5:00

奈良田第一発電所から大門沢小屋・農鳥岳方面への登山道に入る。途中までは砂防ダム工事が徹底していて林道もしっかりしている。かなり頑丈な吊り橋が3箇所くらいある。

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吊り橋を過ぎたあたりから渡渉は丸太橋やパイプ橋が多くて少しひやひやする。濡れていて滑りそう。このあたりから高山植物もちらほら見られる。

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7時頃になると農鳥方面から下山してくる人数名とすれ違い始める。基本的にこの登山道は標高差2200メートル(奈良田870→農鳥3050)と過酷で長い登りなので、よほど物好きでないと登りは選ばないらしい。一般的には北岳方面からの下山コースで使われるみたい。

8:15 大門沢小屋到着

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樹林帯の急登に入ると湿地帯となり、きのこ類・ギンリョウソウ・ハクサンシャクナゲが見られる。ここの登りが一番の難所で約3時間半ひたすら登るしかない。

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12:20やっと稜線に出る ここまでくると景色よくアルプスムードたっぷり。

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農鳥岳への稜線を歩いていると「ククク~」という鳴き声がして、あたりを見回すと早速、ハイマツから雷鳥が顔を出していた ※最終日までで9箇所で雷鳥親子に会った。

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13:30農鳥岳山頂 山頂から西農鳥へ行き、一気に小屋へ下る。本日最後の下りは駆け足でテンポよく下ったので、バテ気味の親父とは30分の差がついて14:30農鳥小屋に到着。1日目はほぼ予定どおり。(下りの写真向こうは間ノ岳/小屋の写真の向こうは今登ってきた農鳥岳方面)

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3000メートルの山は気流も不安定でガスったり、晴れたりめまぐるしく変わる。でもこの日はあまり風がなく、ハイマツ帯の岩場で本を読んでいたら眠ってしまった。周りの歓声で目覚めてみると、ガスの向こうにブロッケン現象が現れた!(※ブロッケンとは自分の影が先のガスの中に映って「後光が差す」現象です。日の光と自分と影が一直線になるので、基本的には自分にしか見えません。)

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■2日目 7/31(金)5:00→16:30農鳥小屋~間ノ岳~熊ノ平小屋~塩見岳~※雷雨~塩見小屋<泊>

昨夜は農鳥小屋に一泊する。夜中、星もきれいに見え、流れ星もたくさん。農鳥小屋は北アルプスなどのホテルのような山小屋とは180度違い、山を知り尽くしたテキパキとしたご主人のいる昔ながらの小屋。厳しい言葉や振る舞いには長年のヤマヤとしてのそれなりの経験や根拠があるようで、基本的には登山客に対する優しい人柄と受けとめた。

朝4時半から朝食を出してくれて5時には2日目出発。今日は塩見岳への長距離予定だが、もう昨日で稜線まで登り詰めているので、塩見への道は1日目ほど標高差はないハズ・・・。朝一で遠回りして日本百名山間ノ岳(3189M)の後、三峰山から熊ノ平小屋経由で塩見方面。

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8:20熊ノ平小屋に到着。水場もあり、どことなく爽やかな小屋。湯を沸かして早お昼を食べる。40分近くのんびりすごす(結果的にはここで休みすぎて夕方雷雨に当ってしまったのかもしれない・・・)。

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北荒川岳を過ぎたあたりからガスがひどくなる。マップには塩見岳圧巻のビューポイントとあるが、雲が厚くてまったく見えない。それよりも、カモシカの足跡が無数にある。こんなにたくさんいるものか!(写真は急な谷へと続く足跡・・・)

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途中の登山道には高山植物がたくさん。クロユリ・トラノオ

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13:45ようやく日本百名山塩見岳山頂(3052M)へ。ガスだけど、時間的にもそれほどあわてなかった。山頂で2回目の昼食。パスタやらがつがつ食べてしまう。

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14:10急に雨がひどくなり昼食撤収。それどころか雷鳴まで響いてきた。夏場稜線での雷雨は最悪。落雷直撃は避けたい。いつも快晴下での登山がほとんどなので、こんな状況に冷静さを失ってしまう自分。雷鳴ゴロゴロと雨土砂降りのなかで泣きたくなってくる。親父は長年の経験なのか至って冷静。こういう事態は年の功なのか?

さらに追い討ちをかけるようにさっき食べた昼食のせいか、急な雨で緊張したのか急に便意を・・・・。最悪の事態。

(省略)

15:00完全に冷静さを失う中、やっとの思いで塩見小屋に辿り着く。雨は一向に止まず(夜中~翌朝まで)、夕立というより前線の影響だったらしい。

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塩見小屋は水場が遠く、水がとても貴重。こうなったら今降ったばかりの天水(雨水)をペットボトルに入れてしまえ!(転んでもただでは起きない)

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小屋でも体調が落ち着かないまま、夕食もほどほどに17時に睡眠(早いな~)。塩見小屋はトイレもエコ対応ということで、大きいほうは簡易トイレで携帯袋に入れて、「後日ヘリコプターで下ろす」仕組みらしい。ということで、携帯袋の数に制限があり(所定枚数を超える分は購入)なので、ということは・・・お腹の調子が落ち着かない者としては非常に酷な状況でした。眠れぬよるになるかと不安でした・・・。

整腸剤を飲んでなんとか気を紛らわせて睡眠。朝までもった。

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■3日目 8/1(土)4:40~15:00塩見小屋~熊ノ平小屋~農鳥小屋~間ノ岳~※夕立~北岳山荘<泊>

4:40

塩見小屋を出発。昨日雨の中を無我夢中で下った塩見岳への崖を這い登る。白毛の混じった雷鳥に会う。高山植物もきれい。

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塩見岳西峰山頂 雨はそれほど降っていないがガス

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あとは昨日来た道を戻るだけ。北荒川岳→熊ノ平小屋→農鳥小屋への巻き道(ここが結構長い)→間ノ岳

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間ノ岳への登り途中で蹴っ飛ばしそうになった雷鳥親子。人をみても本当に逃げません。(ロシアの雷鳥は昔から狩の対象だったのですぐ飛んで逃げるらしい)

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13:20

昨日の朝に続き同じルートで再び間ノ岳山頂。ここにくるとまたしても雲行きが怪しい。どうやらこの時期は午後になると雲が上がってきてしまうらしい。山頂で合羽を着て、北岳へ向かう。予定では北岳山頂を越えて肩の小屋宿泊予定だが、果たしてこの雨の中で辿り着けるのか・・・。

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15:00

雨も強く、今日も雷鳴も聞こえてくるので、潔く北岳山頂~肩の小屋は諦め、手前の北岳山荘に泊まることにした。予約していないとの不安も杞憂で、この日は土曜日にもかかわらず悪天候のためか宿泊客が思ったより少なく、布団も一人一枚、食堂も混まずにとてもとても快適な山小屋泊でした。ある意味、前日前々日とは全く雰囲気の違う小屋。

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小屋でビールを飲んで休んでいると、雨が止み、窓から富士山が見えてきた。大勢の人があわてて外に出て写真を撮っていると、またしても雨が降ってきてびしょ濡れ。

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■4日目=最終日 2(日)5:00~9:30北岳山荘~北岳~肩の小屋~草すべり~広河原

5:00

いよいよ最終日。あとは北岳から広河原に下るだけ。小屋を出発して6時過ぎに北岳山頂。山頂には北岳山荘や反対側の肩の小屋からツアー登山の人などたくさん集まっていた。時間もたっぷりあるので北岳山頂で30分くらい天候回復を待った。

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仙丈ヶ岳や甲斐駒が岳・鳳凰三山・間ノ岳など展望もまずまず。残念ながら富士山までは見えず。どの山も1泊日程で登れるようなので今度はあちらに行って見ようか。

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いよいよ縦走も終わりに近づく。肩の小屋周辺をとおり、草すべりを白根御池小屋・そして最終目的地の広河原に向けて下る下る。

途中からは樹林帯の非常に気持ちがいいトレイルで、親父にはゆっくり下りてきてもらうことにして、急坂を注意しながら小走りで駆け下りる(途中足を捻ること2回。登山靴でよかった)。大腿四頭筋に心地よい疲労感があり、急坂下りのトレーニングになったか?

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9:30

広河原へ到着。山頂だけでなく、下界も大雨になっていた。長い縦走も終わり、一息ついてバスに乗って奈良田へ戻った。出発時に4台程度だった駐車場も40台以上になっていた。

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最後まで長い文章を読んでいただき有難うございました!自分自身、いろいろ課題も見えてきた登山だったので時間があるときに記事を追加してみます。

この記事は個人的な山行・ランニング記録としてまとめています。特にコースタイムやルート状況の記載には個人差や主観がかなり含まれますのであまり参考になりません。

エスケープルートの確認、最低一晩は夜をこせる装備(衣類・ヘッドランプ・食料ほか)の持参が必要な山が多く含まれています。

気象条件や目的・個人の力量・経験にあわせて必ずご自身で綿密な計画を立ててください。最近、ネット情報に頼りすぎて遭難に至るケースが増えているようです。(『山で死んではいけない』74ページ,山と渓谷社,2009.9)

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コメント

(v^ー゜)ヤッタネ!!
南アルプス縦走おめでとうございます。
良い親孝行ができましたね、4泊5日は
余裕の登山が出来たのではないでしょうかね
あやかりたいです。
又、ブロケン・雷雨・夕立ち・など等いろいろな
体験談など今後のブログを楽しみにしています。
今年はお天気が定まらず計画が中々実行できませんが、
行くからにはお天気にしたいですね。

投稿: ベアー | 2009年8月 3日 (月) 21時39分

日数がとれたので初めて長い縦走に行くことができました。普段は2泊ですら行けない生活です。
基本的には雨の日は活動しないポリシーですが夏休み登山兼縦走路となると多少の雨はがまんするしかありませんでした。
いろいろ課題も見えて来た旅でしたので満足です。

P.S. 8/2 NHK-BS ツールドフランス録画しました!

投稿: sugoroku | 2009年8月 3日 (月) 22時12分

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