三浦半島トレイル
2月19日(土)、第1回三浦半島縦断トレイルに参加。地図だけを見ると、横浜市南部から横須賀の三浦海岸先端まで、里山をひたすら南進するトレイル。終盤から海を目指して山を駆け下り、ゴール手前は砂浜を走るという設定は山の者には非常に楽しかった!
ちなみに、コース図(※イメージ)はこちら(桶川師匠組のサイクリストNOMさんから)これはまたザックリすぎ・・・。いくらなんでもこのコース描画は「自己中心派」的すぎでしょ。正確にはもう少し横浜横須賀道路沿いじゃないのか?
未明3時半に自宅を出て横浜へ。6時半にスタート会場に着いた時点ではレース開催の気配なく、駅周辺にも人もまばらで日にちを間違えたかと不安・・・。
7時過ぎになると港南台駅から(サザエさんのエンディングシーンのように続く)ランナーの行列が現れて、会場に吸い込まれていく・・・。レンタカートラックも到着して一気に会場設営、7時半から受付開始。さすがに都会の人は仕事が早い。
受付で配られたのがSIシステムという妙な形のプラスチックの筒で、これをチェックポイント毎に機会に突き刺して通過を把握・計測するらしい。落ちないようにゴム紐を手首に巻いて、最後は筒を指につける。こんなんつけて走れるのだろうか・・・
結果的には握ったり、外側にやったりして意外と気にせず走れたし、チェックの「作業」もまずまず楽しかった。
今日は少し距離が長いので、友人のitodo君から以前にもらった海外調達のジェル製品の在庫一掃を兼ねてコーラ割でフラスコに注ぎ込む。
スタートを前に栗原さん・つむじ君とアップ。会場には近県各地から桶川師匠集団も集結していて軽く挨拶する。相変わらずの余裕集団・・・。
つむじ君とともにデイバックの中身チェックをしていると、Jr達が、「パパはそういう物は持たないよ~!」と・・・。山系&つむじ君 「あのね~パパとは目指す方向性が違うんだよ!大人の事情だよ、君らも大きくなったら分かるのよ!」と苦笑しながら実に大人気ない反論・・・。
8時30分から順次ウエーブスタート、というか整列も適当、しまりなくスタート。第一集団は会場から一般道に出るところでいきなりコースミス。数百メートル戻って道の反対側に歩道橋を渡っていった。最初からスタッフの誘導がいないんだから仕方ないでしょうね。
戻る人々(右:栗原さん)
自分は8時32分にスタート忘れ、38分頃にスタート。全体的にゆるい運営なのでスタートもぼちぼち。スタート直後に数箇所信号があり、完全にジョギングモード。〔写真一部:マロンさん〕
これから里山に入るという「瀬上市民の森」の上り坂のところで、メモ入りの立派な地図を拾う。自分は使えない地図がバックの底に入っているだけなので重宝するか・・・。
今日は「冬場の暇つぶしラン」と位置づけて完走目標で楽しく走ろうと決めてたのに、前半は高低差があまりなく、登りも走れてしまう。約束したわけではないけど、つむじ君とチェックポイントごとに先頭を交代しながら25キロ近くまで併走することができた。結果的に少し飛ばしすぎた。
「トレラン認めてません」「走ったら○○します」という噂の鎌倉霊園。選手は「走ってはいけない」が、スタッフ・警備員ほか少し張り詰めた雰囲気に「緊張感が」走る・・・〔写真一部:つむじ君〕
試走なし、土地勘なし、地図なし(あるけど使えない)なので、地名がいまいちピンとこないし、チェックポイントがどこにあるのかさえ分からない。しかし、こちらも山系の自負があるのでどういうわけか道迷いしないという根拠のない自信だけはある・・・。
チェックポイント(CP2)あたりで横浜のNaokiさんに会う。昨年の道志と野沢温泉で同じ位置取りだったのでやはり同じペースだった。再会を喜ぶ。
CP3「鷹取山公園」でようやく我慢していたトイレにありつく。クライマーの岩壁の写真を撮り、海が見えてきたので感動。。〔写真一部:つむじ君〕
ようやくCP4「板取公園」。ここが15kmということが事前情報で頭にあったので、まだ15kmしか来ていないことを知りがっくり・・・。
第二関門(CP6)不動橋エイド。このレースはエイドの食料がとても充実していた。チョコ・かりんとう・イチゴ・バナナ・・・・ペットボトルの水もたくさん。
と、この後、どうしても登りでつむじ君について行くことができず、徐々に遅れ始める。1箇所、大楠山への分岐点であと少しで左折してしまいそうになり、たまたま近くにいたハイカーに右折を知らされ事なきを得た。右折した先にスタッフさんが待っていてくれたが、できれば分岐に案内がほしかった・・・。(このチェックポイントを落として失格になった人も結構いたみたい)
大楠山頂=つむじ君の姿なし。登りで大腿がはってしまい、しばらく食糧補給と休憩
ここから先の単調な単独走が最もきつかった。山科台配水タンクからハイジの牧場のような柵(ゴルフ場か霊園か?)が続くアップダウンでやられてかなりペースダウン。
距離感覚が分からず、その先のピークやコース状況も頭にないので精神的に結構きつい。ようやくリサーチパーク「YRP」に到着する。YRPといえば、数年前に半分仕事でここのホテルに数日泊まったことを思い出して懐かしむ。
充実したエイドで梅干やバナナで補給を終えた後、残り10キロの状況をスタッフさんから聞いてやる気も持ち直す。武山への登りは緩やかな林道で比較的駆け足しやすく、広い海が見えてからは気分も晴れて激走。
最後は海岸への下りのみ、残り7キロくらい・・・?正面に太平洋を眺め、左右にキャベツ畑を見て海を目指す。ここまで来ると横浜からの長い道のりが思い起こされて、充実感が募る。併走した地元の選手と話をしながら三浦半島の情報を得る。
CP12津久井浜駅-CP13津久井浜をパスしてゴールに向かう。地元の選手との併走が続き、「波打ち際のほうが砂が固まっていて走りやすい」とのアドバイスあり、砂浜のランも楽しい。山系ではそういうことは教わらない。
そして、6時間ちょっとでゴール。日本海(富山)からアルプスを縦走して太平洋(静岡)に至るトランスジャパンアルプスレースというものがあるけど、海岸にゴールするのは本当に感慨深いと実感。まぁTJARとは規模・レベルがちがう・・・。〔写真提供:マロンさん〕
ゴールで待ってくれていた栗原さんは見事優勝とは・・・おめでとうございます!さすが有言実行。つむじ君も20分くらい前にゴールしていて大健闘。みんないい顔してるねぇ。
<振り返り>
・ゴール後、浜辺で無邪気に遊ぶJr達は遊びつかれて・・・「パパは1番だったけど山系さんは何位?3位?ねぇねぇ~教えて!」って、世の中には聞いていいこととそっとしておいてほしいことがあるんだけどね・・・完走証見たら6:11で「パパ(4:03)+200位」でした。
・海岸近くの典型的な里山低山でコースにはあまり期待していなかったけれど、実際には走れてしまう前半の反動で後半がなかなかきつく、自分としては意外とタフなコースだった。ただ、手元の高度計の標高は5mとか20m・100mとかで深山トレイルでは味わえない不思議な感覚。
・海が見えるトレイルはなかなか貴重な経験。冬場のこの時期、三浦半島や房総半島、伊豆など、比較的暖かいところでのトレランも楽しいのかもしれない。
・ウエーブスタートで自己の予定時刻8:32にスタートできなかった(忘れた)ので、実際のスタート時刻8:38くらいとの差6分はどこかに消えてしまうのか?ゴール時刻はたぶん機械に事前に入力された時間8:32ではないかな?
・最後の武山下りで視覚障害者の登山グループに出会った。さまざまな障害があっても山に登る人が増えている・・・。山登りは確かにハードルは高いけれども、何か共有できる術があるといいなと思う。トレランなんて駆け回って幸せ者だと感じる。
・あ、拾った地図を試しに繋ぎ合わせてみた。当日は見づらくて一切頼りにしなかったけれど、貼り合わせてみるとなるほどコース全容と山名がよく分かる。どなたの物か・・・お返しします。
<批判ではなく前向きな感想>
・心配された道迷いは自分としてはそれほど問題なく済んだ。赤白テープが各所につけられていたので重宝した。一方で、スタッフさん・ボーイスカウトさんももう少し「要所」(分岐)にいてくれたらいいのにと感じるが不慣れなだけかな?
・コース図が有料600円で、全参加者に配布されなかった理由は何だろう?直前のコース変更を示唆か?参加費を6600円にして全員に配布でも悪くないような気もするけど・・・隣の人のを覗き見したら確かに600円なりの分かりやすい地図だった。
・コース中、各所でハイカー(比較的大人数集団)多し。声援送ってくれる人、そうでない人、ムッとする人・・・両極端。トレランイベントによる地域活性化といっても、地元の人に理解してもらうのはまぁ難しい問題もある。ただ、意図して道標テープを別方向に付け替える住民がいるとしたらそれは誠に大人気ない行為だろう。
・計測用「SIシステム」はなかなか面白い仕組みだが、「チェックポイントを探して進むオリエンテーリング方式」が大会趣旨なのか、「決められたコースを進むなかで忘れずにチェックを受けるトレラン式」なのか・・・。
トップ集団のある方は道を尋ねたスタッフさんに「コースは自分自身で探すべきだ」ときつく言われたとのこと。あれ?そうなると道案内のスタッフさんの役割は?もちろん、声援送ってくれる方、エイドで汗流すスタッフさんほかたいへんご苦労だったと思います。ありがとうございました。
と・・・二日後にサイトを見たら早くも成績表がアップされていて、「ラップコンバット2」というオリエンテーリング用のラップ解析・出力ソフトを使って非常に細かく分析されている。そういう仕掛けがあったとは・・・やっぱりあれはオリエンテーリングだったのか・・・細かい解析は嫌いではないのでうれしい
◇成績表とラップ解析とある
http://www.npo-outdoor.com/trailrun/kamakura/seiseki.html
・ゴミ多し(飴・ジェル・・・)「見たら拾う」がなかなかできない。洗濯機とか冷蔵庫とか拾えない不法投棄物も多かった。
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コメント
日帰りの強行軍お疲れさまでした、なんだかゆるそうな大会そうですが...雰囲気はトレランと言いつつも違う趣旨がある大会ですね。例の「鎌倉霊園」の掟、破ると怖いことが起きそうです。
Aさんは活躍されたそうですね〜。次のトレイルのレース、OSJ奥久慈でも皆さん活躍されるでしょうね。奥久慈、楽しみ。
投稿: たかやん | 2011年2月23日 (水) 21時46分
>たかやん
奥久慈頑張りましょう!別記事にも書きましたがロングコースとなると自分との戦いなので、万全の準備でのぞむようにします。つむじ君とは、はるな梅-奥久慈-安政遠足-STYとずっとかぶってます。神流以来彼は調子がいいので負けてられません。
投稿: 山系ENJOY | 2011年2月24日 (木) 20時24分
ウワサのつむじ君参上しました(笑)
三浦半島は意外と楽しかったですね。思ったよりキツイコースでしたが・・・。
最後の山を越えて、キャベツ畑の中のロードで正面に海を見ながら走るのは自然とテンション上がりました。ゆる~い運営の割にエイドは充実してましたしね。でも砂浜ランはキツかったなあ!
自分は年始以降なかなか走る意欲が湧かず絶不調だったんですが、最近ようやく調子を取り戻しつつあります。年度末はまた走れない日々になりそうですが・・・
今年はトレイルは「長距離」をテーマに、ロードは冬のマラソンでサブスリーを目標にして、徐々に上げていきたいと思います。
たかやんさんもI田さんも好タイムだったようだし、ザスパさんも開眼してしまったし、上州山楽走には刺激されますね。
山系さん、今度、山に男を磨きに連れてってください(笑)
投稿: つむじ | 2011年2月24日 (木) 21時29分
>つむじ君
勝手に改名で失礼しました・・・三浦半島は意外と面白かったですね。ハードは山系にはもちろん及ばないけど海はいいもんでした。エイドも確かによかった!でも栗原さんは水も食料も全く(ほとんど)寄らなかったらしい、もったいない。
男を磨きに赤城山大縦走(山系編)と榛名山大縦走(I田さん編)をやりましょう。できればSTY前に行きたいのですがね。
投稿: 山系ENJOY | 2011年2月24日 (木) 22時46分