利平茶屋から赤城山
雨が上がるのを待って赤城山へ向かう。久しぶり・・・でもないか(10日ぶり)。
目的は20日(金)の上毛新聞にも載っていた島居峠のアカヤシオで、車で登ってしまおうか、初めての利平茶屋から軽く登るか・・・出発時間が予定より早まったので、大間々経由で黒保根の利平茶屋登山口へ。
管理棟前の広場から島居峠登山道に入る。実はここは正規なルートではなく、稜線を越えて下って正規ルートに出るだけだった。公園の里山探索コースのような・・・
ピンクのミツバツツジや赤のヤマツツジや白の花々を眺めながら、一旦沢沿いに下りて本コース合流。もうここから島居峠までは1.6kmしかない。この辺の標高は800Mくらいだったかな。
と、岩場に出て見晴らしの良い「いかにも」なところで、彼の「視線」を感じる・・・ホント。下の画像の赤い「○」のところに注目。
お?あれは石や倒木ではない?普通の人ならまず通り過ぎると思う。
キ、キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!! こういう2ちゃんねる的顔文字は軽蔑するので使いたくはないのですがね・・・この時の気持ちはまさにこんな感じだったので・・・
今日はアカヤシオ撮影とケモノ遭遇に備えてデジタル一眼レフを首に下げてきて正解。アップで撮りまくるゾ。
それにしてもこのカモシカは谷のかなり上から見下ろして優位にいるせいか、全く動き出す気配はなく、微動だにしない。口笛吹くと反応して耳だけプルルと動かすからかわいい。鼻をスリスリとしてやりたいな。
まったく動く気配なく、しびれを切らして、自分のほうから退散する。ありがとう、バイバイ、また会おうね。
谷から1分ほどで、そこは階段状の軌道跡に出る。島居峠から下った「御神水」のところだ。ここは上から下って美人の水をガブガブ飲んだことがある!(赤城山主峰走破)
峠から下ると怪しい奥地に立ち入るような緊張があるが、利平茶屋登山口から登りあげれば、「ゴールは近い」と明るい気分になる。
ここから先、長く急な階段を登る。800段くらい?上から水汲みに来た人たちとすれ違い挨拶。「カモシカがいるよ」と教えてしまったけど、余計なお世話だったか・・・な。
難なく島居峠に到着。今日は(珍しく)休憩所レストランが開いている。ここでケーブルカーの歴史を振り返る。「赤城山鋼索鉄道」か・・・こういう廃線は大好きなので隅々まで拝見する。ここは物好きにはたまらない深いスポットだ。
見渡しのいい運転小屋跡が資料室になっていてこちらも興味津々。誰のサイン?「赤城の子守唄」と言えば・・・直立不動の東海林太郎先生でしょう!(あれ?ご存知ない?私はお仕事のお付き合いで3番までそらで歌えますが・・・なにか?)
ちなみに、現在の表玄関(旧有料道路=新坂平)も裏玄関(赤城温泉から軽井沢峠)も開発前だった?(と思う)昭和30年代には、こちらの利平茶屋から島居峠までケーブルカーが通っていて東武鉄道が総力を挙げて赤城山観光に力を注ぎ、それはもうものすごく賑わったらしい。
で、本日の目的地、島居峠わきにある小高い丘「篭山」へ。北斜面がピンクに染まる。
写真愛好家のおじさんにベストポイントを教えてもらい、篭山中腹から覚満淵・大沼をのぞむ。アカヤシオがきれいだが、雨に打たれてしょんぼりで残念。これ、満開なら相当きれい。駐車場から5分とは・・・。
覚満渕に下りて、駒ケ岳を右に眺めて大洞の土産店街へ立ち寄る。いつもの名月館に挨拶しておしるこをいただく。
名月館は至れり尽くせりでありがたいので、今後、★上州山楽走★御用達に推薦したい。
帰りは往路を戻る。遠足の小学生の歓声をあちこちで聞きながら、ビジターセンター・島居峠を経て、長い長い急な階段を下り、沢沿いの登山道を茶屋へ向けてちょこっと下るとそこはもう利平茶屋公園だった。
往路と違って、こちらが正規ルート。ケーブルカー跡がハッキリと残され、乗車口であろう石段には当時の賑わいが感じられた・・・?
<所要時間> ※今日はあまり走ってません
利平茶屋駐車場(水力発電機脇の広場から登山道)12:20→くだって正規ルートに出る12:45→岩場でカモシカ写真12:50~13:00→御神水→島居峠13:10→鋼索鉄道資料見学13:15~20→篭山13:25→覚満淵13:40→大洞・名月館休憩13:50~14:20→島居峠14:30→利平茶屋駐車場14:55
<振り返り>
・このルートは少しマニアックで、普段からハイカーも少なく、廃線マニアの血が騒ぐ神秘的な雰囲気。コース自体は登り2kmくらいだけど、ケーブルカー跡の急坂に苦笑する。
・高崎や前橋からは黒保根に向かうのはかなりの遠回りなので躊躇するが、結果的には島居峠から利平茶屋に下って登り返すのはナンセンスで、茶屋からケーブルカーを思い浮かべながら当時の観光客気分でのんびり行きたい。
・考えてみたら、赤城山は20回以上登っていても、カモシカ遭遇はお初。今日のような遠景での発見に幸運を感じる。ただ、熊遭遇には注意しなければいけない。
・利平茶屋公園で面白い看板を(立派な)発見!「赤城東口登山道タイムトライアル」だって!これ、1990年に第1回やってから毎年5月に開催したみたいだが、新里のM岸さんが第2~4回の記録保持者で、名前が落ちている第1回もおそらくこの人なのだろうか?大物?タイムは16分と速い。新里といえば鏑木さんの出身地です。
・わずか2時間半程度の山行でいつもながら長文記録・・・。物好きが高じると怖いものがない。
・春夏秋冬、一年を通じてすっかりお世話になりっぱなしの赤城山・・・。我らが★上州山楽走★には「第1回~第3回赤城山トレイルランニング」を中心に赤城の申し子も多い・・・。なにか恩返しができないだろうか・・・そうだ、お得意のあれがあった!=「山学掃」作戦・・・、いや、自然保護団体に敬意を表して「山学草」でも悪くないか?乞うご期待です。
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この記事は個人的な山行・ランニング記録としてまとめています。特にコースタイムやルート状況の記載には個人差や主観がかなり含まれますのであまり参考になりません。
エスケープルートの確認、最低一晩は夜をこせる装備(衣類・ヘッドランプ・食料ほか)の持参が必要な山が多く含まれています。
気象条件や目的・個人の力量・経験にあわせて必ずご自身で綿密な計画を立ててください。最近、ネット情報に頼りすぎて遭難に至るケースが増えているようです。(『山で死んではいけない』74ページ,山と渓谷社,2009,9)
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